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2020-01-17

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上海建築視察(二陣) vol.1

こんにちは。設計部の橋本です。
東海・ビルドのブログでおなじみ。建築視察のレポートさせて頂きます。

今回は上海。

実は昨年の6月にも別のメンバーが行っており、我々は第二陣として2019年の11月に行かさせてもらいました。
その時のブログはコチラ↓

vol.1
vol.2
vol.3
vol.4

見る人が変われば、感じ方も変わります。
その違いを楽しんでもらえればと思います。

さて本題。

上海空港を降りると観光地にわき目もふらずにビジネス街へ直行。

なぜビジネス街かと言いますと、上海は国家をあげてビジネス用地を大規模に開発し、世界中からこの場所に企業を誘致している。必然的に名だたる建築家の建物がこのエリアに集まっている。

上海という場所はとても分かりやすく、ホワンプーリバーと呼ばれる川を隔てて、2つのエリアに分かれる。

西の「プーシー(浦西)」、東の「プードン(浦東)」。
上海観光の地図1

このプードンがビジネスエリア。
浦東国際空港や上海の象徴「オリエンタルパールタワー」や栓抜き型の「森ビル」が並び立つ、上海の金融の中心個所。
西の「プーシー」はかつてのフランス人租界があった旧市街地区や日本人街、ショッピングモール、高層マンションがある街。
西側については後程ご紹介。

①Novartis
Novartisはスイスのヘルスケアの会社。「ゾルゲンスマ」という2億円以上する世界一高額な薬を販売してニュースに出ていましたね。

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この写真はノバルティスの会社ではありませんが、このあたり一帯が大きな道しっかりと手入れされえた街路樹の並木が続く。マンションなど皆無なエリア。

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会社のファサードに使われたサッシは真鍮で高級感があり、ホテルのような佇まい。
タイルのコーナーも曲面になっており、ディティールにもこだわっている。
広大な敷地の中に何棟も立っており、かわった装飾の柱を何本も立てデザインしたり、ランダムにサッシの割をしてビル特有の工業製品感を和らげている。
本当は一番右の写真の柵を越え中に入りたかったのですが、関係者でない為NG。
奥には隈研吾さん設計の食堂があったのに・・・

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設計:隈研吾 ノバルティス 食堂

②上海ヒマラヤ・センター

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磯崎新さんが設計した巨大複合施設。ホテル、グルメモール、美術館、シアターなどが併設されている。
漢字をモチーフにしたファサードデザイン(写真 中)も面白いですが、やはり3次元に波打つ形状をしているコンクリート打ち放しの迫力がすごい。さすが中国。

やることはすごいが・・・荒い。
割れたままのガラスや補修跡が目立つ。もっとメンテナンスの事をしっかり考えて欲しい。

それはさておき内部の空間も圧倒的。

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内部は有機的に伸びる柱で支えられている。この形状はオプティマイゼーション(最適化)という考えで決定されている。構造的に最適なルートをたどった結果の形。生物の進化過程と同じだと思う。
初めて見た時、動物の筋肉や骨を連想させられた。

この建物の低層部の構造体は生き物と同じで直線は無い。

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カタール・コンベンションセンター2011年

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旧大分県立大分図書館(アートプラザ) 1966年

ちなみに同時期に作られたカタール・コンベンションセンターも同じ考え方。
学生の頃おとずれた磯崎さんの初期の作品と比べると作風が全然違う。御年88歳ですが進化が止まらない。
作品をひとつひとつ殻をやぶり続けたからこそ成せる事。本当にすごい方ですね。

③上海東方芸術センター

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上海浦東国際空港も手がけたポール・アンドリュー設計の建築。
花をモチーフに作られている。基壇はしっかりと落ち着いた色で抑え、上物はガラスで透明感を出しながらも、それでいて造形的。とても綺麗な建築だった。

基壇部分の折り返しもガラスで作られディティールもこだわっている。
周辺には樹々が植えられ緑の反射も綺麗。

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残念なのは周辺環境。まわりのビルもガラスばかりでせっかくの建物が埋もれている。
また樹々もクスノキしかなく、色気がない。

海辺のオペラハウスや森の中の落水荘しかり、立地・環境は言うまでもなくとても大切。

④シップヤード1862
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隈研吾さんによる造船工場の保存、再生を行った建物。劇場とテナントの用途を持つ。
ファサードはレンガをステンレスのワイヤーで吊るしたもので覆われている。
内部は長さ150m高さ20mの空間。照明計画も非常にうまく、間接光と工場時代の部材に効果的に照明をあて上品なインダストリアルな雰囲気を作っている。

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レンガ部分のディティール。穴あきレンガの中心に芯材を通しワイヤーを固定している。
バックヤードの小庇。上からの梁で鉄板を固定している。シンプルながら良いデザイン。
鉄板で作られたトイレの手洗い。無骨な素材と繊細なディティールでとても上品。

⑤オーロラミュージアム(震旦博物館)

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安藤忠雄さん設計の美術館。照明の使い方が印象的で照度のバランスが良い。暗い所は暗く、見せる所はしっかりと見せる。メリハリの利いた空間でした。

マンションのエントランスにすぐに取り入れたい。

美術館には古代の仏像や調度品が展示してあります。展示品の年代を見てびっくり。
紀元前に中国ではこんなに精工な物が作られていたとは驚きです。
弥生時代でのんびりと暮らしていた時、中国では秦の始皇帝が中国を統一し万里の長城を築城していたのも頷けます。
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外に出るとすっかり日が沈んでおり、また違う景色に。外構で使っていたアクリル板の照明が◎。
オーロラミュージアムの前から一枚。

正面に見える川がホワンプーリバー。対岸がプーシー(浦西)です。

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夜はプーシーにある「与園」で晩御飯。中国の伝統的な建物がキラキラにライトアップ。
ここまでされるともうテーマパークです。

入った瞬間心躍りました。

レタスの芯とタケノコの炒め物が未経験の触感でおすすめ。

こうして一日が終わり、二日目へと続く。

Vol.2をご期待ください!!

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